業種によっては突発的な事情により日付をまたいで残業対応が必要なケースもあります。このように残業が日付をまたいで、2暦日にわたるときの労働時間と割増賃金の考え方についてご説明します。
例えば、図①のように通常の始業時刻が8時、終業時刻が17時、休憩が1時間の会社があったとします。
日付をまたいだ労働の考え方
日付をまたいだ労働に関する解釈として、「昭和63年1月1日基発1号」通達があります。これによると、
とされています。
つまり,図②のように、1日目の始業時刻(8時)から2日目の終業時刻(9時)までを1つの勤務日として扱って割増賃金を計算することになります。
時間外労働はどこまで必要か
行政通達(昭26.2.26 基収第3406号)において、時間外が引き続き翌日の所定労働時間に及んだ場合には、その「翌日の所定労働時間の始期までの超過時間に対して、法37条の割増賃金を支払えば法37条の違反にはならない」とされています。
つまり、時間外労働としてカウントされるのは、最長でも翌日の始業時刻までとなります。
通常勤務が日付をまたいで休日労働に切り替わる場合
この場合は24時以降は休日割増が必要となります。
しかし、休日の時間外というものはありませんので、図③のように、割増率は休日+深夜で160%が最高となります。
休日労働が日付をまたいで通常勤務に切り替わる場合
この場合は24時以降は通常勤務日となりますので、図④のように、割増率は時間外+深夜で150%となります。
ところで、図②〜図④では、1日目の勤務終了後、20時まで3時間の休憩をはさんでいますが、この休憩によって1日目の勤務がリセットするとは考えられないのでしょうか。
これについては明確な行政通達はありませんが、
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