FAXという通信手段

サービス残業に代表される日本独特の労働慣行について、外国人から驚かれるというのはよく耳にする話です。同様に日本でのFAX利用率の高さについても、外国から日本に来て働くビジネスパーソンが驚くことの1つのようです。実際、欧米ではビジネスでのFAX利用率がかなり低下しており、産業遺産を展示するアメリカのスミソニアン博物館に数年前からFAXが所蔵されているのは有名な話です。

間違えて送ってしまうと取り返しの付かない情報漏えいリスクがあり、通信速度が遅いため送受信に時間がかかり、画質が悪く、データの使い回しもできないFAXがなぜここまで愛され続けるのかを、私はどうしても理解できません。
そういう私も一部の取引先や行政からFAXでの送受信を求められることが極稀にあるので、未だに業務でFAXを利用していますが、今すぐにでも廃止したいのが本音です。

FAXも手軽と言えば手軽な通信手段なのかもしれませんが、同じ紙をデータ化して送るならスキャナで読み取ってメールやChatWorkで送るのも数秒で済みます。
しかもChatWorkなら万が一送り間違えた場合でも送信者側からいつでも削除が可能です。大量枚数でも同じく数秒で送れます。画質の劣化も少なく通信料もかかりません。メールでもPDFファイルならパスワードをかけて添付ファイルとして送ることができるので情報漏えいリスク対策面でもFAXよりはるかに有利です。

どう考えてもビジネスにおいては、FAXより安全で安価で迅速で確実な通信方法を利用した方が良いと思います。しかし、合理性だけで考えるとデメリットの方が大きいのに、どうしても切り替わらないこのようなビジネス慣行にこそ、実はビジネスチャンスがあるのかもしれないと最近は考えたりもしています。

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